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娘さん、新しく器械体操教室に通いはじめる (2) ~とうとうたどり着けた道~

娘さんと母は、新しい体操教室を目指して、車に乗りました。

その体操教室で、娘さんが体験させてもらうクラスは、器械体操の基礎が出来ていて、平均台と鉄棒を中心に練習をしてくれるクラスです。

そこで、上達した子どもたちは、より高度な技をするクラスへと上がります。

娘さんは、小さなショッピングモールで、床と跳び箱は練習してきました。

でも、平均台や段違いの鉄棒、跳馬はしてきていないので、そこを重点的にしてくれるクラスがあることは、ありがたいことでした。


余裕を持って、車に乗って、一時間前に出発しました。

ものすごく晴れた空が広がっていて、まったく渋滞にもならずに進む道は、まるで、ドライブに出かけている気分でした。

一般開放で行った事があるので、娘さんも緊張せず、向かう事が出来ました。

40分ほどで、新しい器械体操教室に着くことができました。

駐車場も完備してあって、保護者の見学席もあり、子どもたちが待っている時間に宿題が出来るように、長机まで置いてくれている過ごしやすい体操教室でした。

体験に来た事を伝えると、女の先生が、笑顔で迎えてくれて、着替える場所やこれからの事を、一緒に付き添って教えてくれました。

倉庫のような大きな体操教室は、扉が大きく開かれていて、中にいながら、きれいな月を見ることができる、とても開放的な空間でした。

娘さんが、緊張した表情で、子どもたちの中に入って、一緒に練習をはじめました。

不思議なほど、その体操教室の子どもたちは、お世話好きで、娘さんがわからないと戸惑っていると、すぐに、次はこうするんだよと声をかけてくれました。

そして、何よりも、母が目の前で見ていられるので、娘さんも、安心なようでした。

女の先生が何人もいて、とても大きな声で子どもたちに声をかけています。

「まったく、何なの。ほら、ちゃんとやんなさいよ!!何やってんの。なにそれ、面白すぎでしょー!!」

子どもたちも、ワイワイ言っています。

「先生、こんなの無理ー!!出来ないよー。」

年配の女の先生もいて、子どもたちに叫んでいました。

「つべこべ言わないで、やるったらやるのよ!!ほら、サボんなって、言ってるでしょー!!」

母は、先生と子どもたちのやり取りを見ながら、お腹をかかえて、笑ってしまいました。

面白いよー。文句言っても、笑いながら叱ってやらせてくれる先生たちだよね。

これなら、娘さんが何を言っても、きっと受け入れてくれると思う。

体験を終えた娘さんが、母のそばに走って来ました。

「メッチャ、楽しかったー!!すごいよね。楽しいし、ここなら、絶対上手になれると思うんだよ!!」


それじゃ、先生に、今行ってるショッピングモールの体操教室に行きながら、この体操教室で練習させていってもらえるか聞いてみようね。

母は、尋ねてみました。

先生は、ちょっと考えて、言いました。

「ここで教えた技を、向こうで否定されるなどと言う事がなければいいですよ。どうぞ、両方されてくださいね。」

この体操教室の先生は、話しやすいし、きっと理解してくれると思った母は、思い切って、始めに娘さんの特性を伝えさせてもらいました。

新しい場所や大勢の人が苦手で、慣れるまでに時間がかかること。

学校に行けていなくて、自宅のフリースクールで勉強していることを、ありのまま伝えました。

すると、先生は、笑顔で言いました。

「それじゃ、慣れたらどうなりますか?」

母も、笑顔で言いました。

ものすごく、元気になって、やんちゃで口が悪い子になります。

先生が、言いました。

「それじゃ、問題無しですね!」

母は、本当にここなら大丈夫。ここの先生たちなら、安心して、娘さんをお願いできると思いました。

10月始めに、娘さんは、とうとう大人になるまでずっと器械体操を思いっきりすることができる体操教室にめぐり会えました。

発達障がい・不登校・・・。

特性は、本当に大変で、なかなか合う居場所はないけれど、努力すれば、その子に合った道にたどり着く事は出来る・・・。

やっと、娘さんが進む道が決まって、飛び上がりたいくらい嬉しくなりました。


これからしばらくは、週3回隣の県の体操教室に5時間出かけます。

そして、週3回は、ショッピングモールの器械体操教室に4時間でかけます。

まだまだ続く付き添い生活ですが、何だか楽しく感じる母でした。




by chie_tknr | 2017-10-18 23:02 | 器械体操 | Comments(0)