昔話 Part1 ~息子くん、小学校へ入学する~

 毎週、日曜日になると、息子くんを訪ねて遊びに来てくれる友達がいます。

 息子くんは、小学校四年生ですが、今年の9月から近所の小学校に籍だけおいて、

 違う小学校にある、適応教室に通学しています。


 娘さん同様、一番心配したのは、友達と遊ぶのが好きな息子くん、

 誰とも遊べなくなったらかわいそうだということでした。

 でも、本当にありがたいことに、幼稚園からの幼なじみや、

 小学校の友達が暇な日には、変わらず遊びに来てくれています。ホッとしました。

 
 その中の日曜日に来てくれる友達は、変わった出会い方でした。

 
 生まれた頃から、喜怒哀楽がわかりずらく不思議な息子くんでしたが、

 なんとか幼稚園で過ごし、少しは、人っぽくなってきていました。

 だから、小学校では、大丈夫と思ってたんです。

 
 でも、甘かった。

 入学式では、補助の先生に支えられ大泣きで登場し、

 一人では、学校にすら通えませんでした。

 それに、最悪なことに、クラスが学級崩壊。

 20人くらいの子供が、授業中走り回り、机に乗り、窓にぶらさがっていました。

 
 息子くんは、いじめられました。何人もの子にズボンを脱がされ、

 ランドセルやふで箱には、油性マジックで落書きされ、

 毎日鉛筆を折られ、消しゴムを捨てられる。

 先生に、話しても、「やり返さない息子くんは、素晴らしいですよ。ほめてください。」

 と、何の対策もとってもらえませんでした。

 
 そんな中、とうとう帰り道で、頭に石をぶつけられ血を流しながら帰ってきた息子くんを見て、

 母の我慢は、限界になりました。

 次の日の朝、クラスに乗り込み、一番のいじめている男の子に母が直接、文句を言いました。

 すると、何人もの男の子が、ほうきやいろいろな物をもって、殴りかかってきました。

 戦い方を知らないのだと、何だか可哀想に思えました。

 
 そこで、一番いじめている男の子だけ、人目につかない廊下に連れて行き、

 話をすることにしました。

 その結果、何故か、母が、その男の子と一対一の戦いをすることになり、

 あっさり勝ってしまいました。

 ケンカは、一対一ですること、いじめはいけないこと、戦い方がわからなければ、

 家に遊びに来たら教えてあげると伝え、

 戦いで負けたことは、他の子には内緒にすると約束しました。


 それから、その友達は、毎週のように家に遊びに来るようになり、

 息子くんとは大の仲良しになっています。

 
 学級崩壊クラスには、二学期から、支援員さんが5人も入り、補助されるようになりました。

 その後、じわじわと息子くんの折り紙の才能や、生き物の知識、

 優しい性格などが認められ、他の子供たちとも、仲良くできるようになりました。


 小学校が、大変なところだと親子で知った小学校一年生でした。

 
 息子くんは、当時を振り返り、こう言います。

 「一年生のときは、いろいろ大変だったけど、その分、今が楽しいからいいんだよ。」

 人格者だなあと思う母でした。

 

 
 

 
 

 

 

 

 

 
by chie_tknr | 2012-12-25 09:57 | 昔話シリーズ | Comments(0)