我が家の息子くんは、大学1年生です。
発達障がいの特性が強く、小学校、中学校の義務教育時代は、ほとんど不登校でした。
しかし、だんだん過敏さがおさまってきて星槎国際高校に3年間元気に通えて、2年間浪人し、今は通信で京都芸大のランドスケープコースで学んでいます。
幼少の頃から大好きな植物方面に進むべく勉強しているのですが、なかなか専門の勉強なので、課題を出すのも一苦労しています。
大学のスクーリングでは、山を登ったり、造園業者に行って剪定を習ったり、パソコンのCADを使ったり、デッサンや製図までしています。
そんな息子くんの1年生のスクーリングは、秋に終わりました。
1月までに、自分で資料を集めてレポートを提出する事になりました。
様々な庭園や植物園に出かけて写真を撮ったり、デッサンや歴史を調べたりする作業が必要です。
娘さんも、通信で、星槎大学の1年生ですが、自宅のパソコンでスクーリングを受けて、本を読んでレポートを順調に出せているようです。
母が、12年も通っていた大学なので、何かあれば手伝いもあまり心配なくすんでいます。
息子くんは、大丈夫かなぁと、ちょっと母は気になっていました。
そんな思いを知ってか知らずか、息子くんが母にこんな事を言いました。
「ねぇ、母さん、ちょっとさレポートとか資料集めとか大変で、一人では不安なんだよねー。」
確かに、いきなり3200字のレポートにデッサン資料を付けては、一人でするには大変だよね。
息子くんは、ニヤリと笑って言いました。
「それでさ、一緒に資料集めに行こうよ。新宿御苑に行ってみたいんだよね。」
ええーと。母は、仕事が忙しいのだが・・・。
新宿御苑かぁ。ちょっと行ってみたかった母は、迷わず仕事を休むことにして、出かけることにしました。
新宿御苑は、都会とは思えないほど静かで木々の多い所でした。
母も、興味があるので、息子くんの造園の教科書を読んでいます。
そして、フランス様式庭園やイギリス様式庭園などに興味を持ちました。
母とは、対象的にあまり造園に興味のない息子くんは、資料に必要な写真を取り終えると、あっという間に新宿御苑の入り口に向かって歩きはじめました。
ええええー!!せっかく来たのにもう帰っちゃうのー???
母は、何だかモヤモヤしながら後を追いました。
すると、息子くんは、ものすごく急ぎ足で、入り口近くの建物に向かいました。
新宿御苑の温室だー!!!
息子くんが、素晴らしい笑顔で振り向いて言いました。
「ここに来たかったんだよねー♪」
母は、やっとサトリました。
息子くんの本命は、温室の植物を見ること。レポートの資料集めは、ついでだったー!!!
本当に、自分の興味関心に正直者だよねと呆れながら母は温室に入りました。
そこで、新宿御苑の温室のすごさを目の当たりにしました!!
なにこれ!!息子くんの好きな植物だらけなんですけど!!しかも、すごく生育状態が良いよね。
それからの息子くんのテンションの高さは、マックスでした。
もう、写真を撮り続けて、とうとう自分のスマホの充電が切れたので、母のをかりて撮り続けました。
植物大好き息子くんに付き合って、2時間かけて温室内を2周もしてしまいました。
好きな植物を満喫して、上機嫌で植物の話をし続ける息子くんと一緒に、また電車で家に帰りました。
いやー。大学生の子供に付き合って課題集めをするとは、母は思ってもいませんでした。
でも、幼少の時から、ずっと今も子供たちの興味関心のあることには、付き合い続けているなぁと改めて思いました。
まだまだ社会人になるまでは、この生活は続きそうです。
でも、子供たちに付き合って来たからこそ、いろんな経験ができるのは、すごいことだと思っています。
ちょっと、大変ではあるけれど、楽しいからいいかなぁと、のん気に思っている母でした。